はかりの校正

正しく軽量できるかチェックする

様々なものを測ることができるのがはかりであり、これは精密機器でもあります。このようにはかりは精密機器であることから、使用しているうちの少なからず誤差が生じることがあります。例えば、移動したり汚れが付いたりすると誤差を生じることがあるのです。もともとはかりは重さを測るものですので、そのように誤が出てくると正しく使用できなくなります。そのために必要なのが校正であり、正しく計量できているかどうかきちんと点検する必要があるのです。

校正というのは、ひとつひとつの計測や計量機器の精度を確認することであり、ここでは主に機器のズレ、いわゆる不確かさをチェックすることになります。専門的にいうと、「計測や計量機器の精度の状態把握の確認」ですが、実際はどのようなことを行っているのでしょうか。具体的には何をするのかというと、分銅のような高精度な器具を用いて、実際の測定結果を比較検討することになります。これによって、対象となった機器の不確かさを確認するのです。ここではそのように測定した結果を元に、「校正証明書」や「検査成績書」といった書面を作成する作業になります。校正と聞くと修理やメンテナンスなどの作業も含まれているようなイメージがありますが、実際はメンテナンスなどの概念は含まれていません。ただ単に、ズレや機能を改善したりするものではないのです。

軽量器具のチェック行う理由や周期について

次に校正を行う理由について見てみましょう。どうして定期的にそのような作業が必要なのでしょうか。目的としては、計測や計量作業の正確さの確保をはじめ、保全性やその立証にあります。計測や計量機器というのは、どんなに優れたものであってもある程度の誤差は免れません。その原因のひとつが経年劣化であり、経年劣化などの理由によって誤差を生じることも少なくありません。軽量器具の誤差が測定精度に大きな影響を与えないように、また、そのことを確認するために定期的にチェックを行う必要があるのです。校正を定期的に実施することで、その期間中の計量機器の状態把握の確認や立証を行うことができます。これはつまり、校正が終わった計量機器によって計測されたものは、その計測結果の品質確保や保全性を間接的に証明していることになります。なお、校正の周期については、特に法律で規定されていません。また、ISOなどにおいて周期や期間の有効期限など特には決められていませんが、1年に1回程度のチェックが一般的です。